キッチンカーで営業を開始するためには、出店予定エリアの保健所から「営業許可」をもらう必要があるので、必ずキッチンカーを制作する前に保健所に設備条件を確認し、その設備条件を満たした調理部分の図面をキッチンカーを購入する会社と一緒に作成してください。図面が完成した時点で保健所に伺い必要な設備や要件を満たしているか担当者に図面をチェックしてもらいましょう。ちなみに、どこの地域の保健所でも優しく丁寧に教えてくれる印象ですので、身構えず相談して大丈夫です。
市区町村ごとに条件は違う
細かく言えば、市区町村ごとの保健所の規定で必要な設備やサイズが異なってきますが、ここでは共通して必要になる設備をご紹介しますので、まずは、これらの設備をベースに、どのような内装にしようか、コストはどのくらいかかりそうか、予算も含めてざっくりと検討した上で、移動販売を行いたいエリアの保健所に問合せをしてみるのが効率がよくおすすめです。
トラックの設備
それでは、人気の高い軽トラックベースの車両の荷台に載せるキッチン部分の営業許可を取るために必要になることが多い設備をご紹介します。
1tトラック以上になっても営業許可に必要な設備などの条件に大きな変更はないので、内部のスペースが広くなった分、シンクの数や調理スペース、収納棚のサイズ、レイアウトなど販売したい商品に応じて、使い勝手の良い自分好みの仕様で設計を行うとよいでしょう。
水道設備 | 2~3層シンク/給水・排水用タンク 40L(1品目) 80L(2品目・2工程) 200L(麺類など水を大量に使用)/電動ポンプ/上下式蛇口(再汚染防止) |
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電気設備 | 冷蔵庫/換気扇/内部・外部コンセント/照明 |
その他 | 調理デスク/販売カウンター/販売窓/出入口用ドア/床・内壁(清掃しやすい)/蓋付きごみ箱 |
軽バンの専用キット
軽バンでは営業許可を取ることができる設備をキット販売している会社があり、そこに含まれる設備は、水道設備(2層ミニシンク、上下蛇口、10Lタンク、ポンプ、接客カウンター)です。キットを購入して手軽に軽バンで移動販売をはじめてみたいという方は、必ず事前に販売したいエリアの保健所の条件を満たしているか確認をして、不足している条件のみ対策を考えるのがよいでしょう。
どんな作り方が一般的なの
キッチンカーで営業をはじめるためには保健所の条件を満たす「設備」を備え、保健所の営業許可が必要になること、各地域の保健所によって必要な設備が異なってくることがわかりました。では、実際にこれらの設備を備えたキッチンカーの作り方として、専門会社に依頼して完全オーダーメイドで作る、各社が提供しているベースキットで作る、DIYで作るの3つの方法があります。専門会社にお願いしたり、DIYで作ったりするにしても、キッチンカーの箱の部分にはどんな素材を使って、どのように作られているのか、基本的なことは理解した上で、どこのようにどこの会社と作るのかを検討できるよう、次は一般的な作り方をみていきましょう。