トラックの荷台に載せるキッチンカーの箱の部分は、まず外枠の骨格からつくり、骨組みを覆うように外装を仕上げます。続いて内装や床をつくり、電気設備や水道設備、作業テーブルなど室内を完成させていくというのが大まかな流れになります。
箱の部分に使用される素材には主に3つあり、①軽量を重視して骨格に「アルミパイプ」・壁や屋根に「アルミ複合版」を使用しているもの、②丈夫さを重視して骨格に「鉄骨」・壁や屋根は「FRP素材」・ドア関係は「アルミ素材」で作っているもの、③断熱にこだわっている会社では外装を「FRP」・内装に「アルミ複合版」・その間に「断熱材」を採用した三層構造で作っているものがあります。
価格が安いのは①のアルミパイプとアルミ複合版で作っているタイプです。②や③のFRP素材で仕上げている車両は丸みがあり柔らかい印象を与える車両に仕上がります。また、軽トラックの場合、運転席の上に収納棚を作るか否かで10~20万円ほど価格に差がでてきますが、スペースが少ないので収納棚を設置されている方が多いです。
キッチンカーの箱の部分を軽さ、丈夫さ、断熱性、価格など何を重視して作りたいかが決まったら、続いて、内部の設備・仕様を決めていきます。とはいえ、どこの会社でも限られたスペースに、営業許可を取るために必要な設備を設置しなければいけないので、8割がたは同じような仕様になってくるといわれています。
例えば、出入口は運転席の後方側面、販売窓は助手席側面、作業台は販売窓側の内部、換気扇は後方、シンクと冷蔵庫は使い勝手に合わせて設置場所を決めるというケースが多いです。
標準キットなら短納期
標準キットを販売されている会社では、箱と内装(水道設備・作業テーブル・換気扇・照明・販売窓)までを標準価格に含んでいる事が多く、販売エリアの保健所の要件に合わせて設備やレイアウトを決め、オプションで冷蔵庫やサブバッテリー、後方販売窓、全塗装などお客様の要望に応じて追加して最終価格が決まり、見積もり提示という流れになります。
製作に入ると、作業期間としては2週間~2ヶ月、製作がはじまってからの仕様変更の対応は不可の会社が多いので、製作に入るまでにしっかりと使い勝手を想定して仕様を決めておくことが大切です。