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キッチンカーで使える給湯器の選び方
電源・設置方法・おすすめ機種

キッチンカーを運営する上で、油を使った調理器具の洗浄、冬場の手洗い、温かいドリンク提供など給湯器があるだけで作業効率も衛生管理も大きく変わります。

しかし、給湯器は家庭用とはまた違い、移動販売車ならではの“電源・設置スペース・安全対策”を考える必要があります。

この記事では、キッチンカーで給湯器を導入したい方に向けて、選び方から設置方法、注意点、おすすめ機種までご紹介します。

目次

01. キッチンカーに給湯器を設置する理由
02. キッチンカー用給湯器を選ぶ3つのポイント
03. 給湯器の種類と特徴
04. 給湯器設置の流れと注意点
05. 価格目安とおすすめタイプ

01. キッチンカーに給湯器を設置する理由

キッチンカーで「お湯を使える」という設備は、衛生管理や営業許可、使いやすさの点があげられます。

油汚れや器具洗浄がスムーズ
キッチンカーで揚げ物や炒め物などを扱う場合、油汚れのついた器具は「お湯」があるだけで洗浄効率が大きく変わります。

冬場の手洗い・食材準備にも便利
寒い季節の営業では、冷たい水だけだと手洗いがつらいこともあります。温水が出るだけで作業が快適になります。

お湯が使えることで衛生管理が向上
保健所のチェックで衛生的かどうかも重要なポイント。お湯が使える環境は衛生レベルの評価にもつながります。

02. キッチンカー用給湯器を選ぶ3つのポイント

①電源確保
キッチンカーの設備選びで一番重要なのが「電源容量」です。給湯器を選びでは「消費電力・負荷」の確認をしておきましょう。

電気式を選ぶ場合、瞬間湯沸かしの機種では1,000〜2,000Wを超えるものも多く、ブレーカー落ちのリスクがあります。
ガス式の場合は電力消費は少なめですが、ガスボンベとの接続・安全管理が必要です。

②安全に固定できる設置場所
給湯器は一般的にシンク周辺の壁面に設置します。
設置場所に合わせて、スペース・配管・排気・通気などの検討が必要です。

特にガス給湯器を選ぶ場合、ガスの配管・排気ダクト・燃焼スペースなど専門的な設計も考える必要があります。電気給湯器でも設置場所が狭かったり、車内温度にも配慮した断熱対策や安全に作業できるように考えておきましょう。

走行中の振動で落下しないよう、制作会社の職人さんに取り付けを依頼するのがもっとも安心です。また、排気の向き・周囲の耐熱性・給排水の位置など、プロでなければ見落としやすいポイントも多くあります。

③必要な湯量・温度で選ぶ
使用目的によって必要なスペックは大きく変わります。連続使用の頻度や営業時間を想定し、湯量が十分に確保できる機器を選ぶと「お湯切れ」トラブルも回避できます。

・器具の洗浄が中心:40~60度
・飲料やスープ提供:70~90度
・多量の洗浄がある:湯量重視
・軽めの洗浄のみ:小型機でも十分

03. 給湯器の種類と特徴

小型の家庭用給湯器が人気
キッチンカーでは、一般家庭の台所でよく使われている「コンパクトなガス小型給湯器」や「電気小型給湯器」が採用されることが多いです。

限られた車内でも設置しやすい上、最低限の機能で十分というケースが多いためです。

ガス給湯器の特徴と注意点
・湯量が多く、連続使用に強い
・プロパンガスボンベとの接続が必須
・排気ダクトの配置が必要
・専門業者による取り付けが安心

キッチンカーの場合、走行中の振動に耐える固定強度も重要です。キッチンカーでガス給湯器を使うなら「燃料補充・搬送」「排気スペース」「メンテナンス性」を検討しましょう。

電気給湯器の特徴と注意点
・ガス設備が不要
・構造がシンプルでトラブルが少ない
・消費電力が大きく、電源容量の確認が必須
・外部電源が確保できない出店では使いづらいケースもある

04. 給湯器設置の流れと注意点

車両購入時に考える設計

給湯器を設置するためには、車内購入時に次の項目を検討しましょう。
・電源引き込み口(外部電源、発電機、ポータブル電源)
・配管(給水、給湯、排水)
・断熱、保温加工
・ガス式の場合は排気ダクト、通気口
・安全装置(ブレーカー、漏電遮断、ガス漏れ検知)
・設置スペース、振動、固定方法(地震や移動時対策)

ガス工事・電気工事は専門業者に依頼
プロパンガスを使う場合は専門資格が必須です。
ガス漏れ、排気不良、車内での一酸化炭素リスクなど、素人施工では危険なケースが多いため、必ず専門業者に依頼しましょう。
電気式の場合も、安全装置(漏電ブレーカー)の設置や電源容量の確認が必要です。

給湯器とタンクの接続の仕組み
キッチンカーの給湯器は、通常「給水タンク」から電動ポンプで水を吸い上げ、給湯器を通って温水としてシンクから出てきます。この基本的な構造は家庭用とほぼ同じですが、タンク式のため「水圧が低い」と感じることもあるので認識しておきましょう。

振動・温度変化・湿気など車両特有のトラブルに注意
キッチンカーは夏は高温になり、冬は氷点下になることもあります。給湯器の機種によっては寒冷地仕様が必要なこともあるので、事前に確認しましょう。

また、車両移動が多いキッチンカーでは、振動・埃・屋外環境など、固定店舗では想定していないような影響を受け、給湯器の故障や不具合につながることもあります。購入・設置時に「保証期間」「アフターメンテナンス体制」「修理対応可能エリア」を確認しておくとよいでしょう。

保健所・自治体の設備基準チェックポイント
保健所で給湯器が必須の設備と定められていることはありませんが、提供するメニューや扱う材料、調理工程によって管轄の自治体・保健所が定める基準や担当者の見解を満たす必要があります。

保健所の許可基準で仕込みから提供まで行うことができる給排水タンク200Lでの申請の場合には、どんな作業工程があり、提供する品目によっては給湯器設置を求められるケースもあります。例えば、生物を扱う際の調理器具を熱湯で雑菌洗浄が衛生上、必要というようなこともあります。

したがって、キッチンカーで出店する都道府県・自治体の基準を事前に確認することが重要です。

05.価格目安とおすすめタイプ


価格目安
・小型電気給湯器(簡易タイプ):3〜20万円
・ガス小型給湯器:3〜15万円
・中型タイプ(本格的):20〜35万円

設置工事費(ガス・固定・配管)は3〜10万円あたりを目安にしておくとよいでしょう。キッチンカーは設備点数が多いため、配管回りの追加費用が発生しやすい点だけ認識しておきましょう。

キッチンカーとの相性が良いおすすめタイプ例

・小型ガス給湯器
湯量と安定感があり、飲食メインのキッチンカーに最適

・小型電気給湯器
電源が確保できる出店が多い場合におすすめ

・貯湯タンク式電気給湯器
朝の仕込みでたっぷり使い、営業中は補充しながら使うタイプ

導入前チェックリスト
・出店場所で外部電源は使える?何Wまで?
・ガスにする?電気にする?
・シンク周りに安全に設置できる壁面スペースはある?
・冬場の凍結対策は必要?
・メニューから見て湯量は足りる?
・メンテナンス・保証のあるメーカーを選んだ?

キッチンカーでお湯が使えるだけで、衛生面も作業効率も大きく向上します。

移動販売車ならではの条件を考慮しながら、出店場所・メニュー・電源環境・安全性など、複数の条件をバランスよく考えることで、あなたのキッチンカーにぴったりの給湯器がみつかるでしょう。

キッチンカーにおすすめの給湯器

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ガス給湯器 電気 リクシル
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