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キッチンカーの電力の供給方法の一つとして、
サブバッテリーの搭載を悩まれる方、検討される方は多いです。
サブバッテリーの活用シーンは、
出店場所への移動中に冷蔵庫や冷凍庫を稼働させ、
庫内の食材を傷めないようにするために使うケースが多いです。
サブバッテリーへの充電方法は
「外部電源」からの充電と「走行充電」の2つがあります。
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外部電源からの充電は、
キッチンカーに搭載した「サブバッテリー」と配線で繋いだ「充電機器」に
自宅の「AV電源」から電力を供給して充電する方法です。
出店から自宅に戻り、一晩、駐車場にあるコンセントから充電を行い、
翌朝はサブバッテリーを満充電の状態にして、翌日使用するイメージです。
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走行充電とは、キッチンカーを走行中に発生する電力を
サブバッテリーに充電する方法です。
車に搭載されている「メインバッテリー」と配線で「走行充電器」を繋ぎ、
走行充電器と「サブバッテリー」を配線で繋げば充電が行なわれます。
「メインバッテリー」に「オルタネーター」という機器を繋いでおけば、
優先してメインバッテリーに充電され、余った電力がサブバッテリーに充電。
そうすることで、キッチンカーの走行に必要なメインバッテリーに支障がでず、
走行中にサブバッテリーへ充電することができるようになります。
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「走行充電」だけでサブバッテリーを利用して、
最低限の機器だけを取付け、コストを抑えている方もいます。
例えば、走行充電だけで運用されている方のケースを紹介すると、
キッチンカーの出店場所への行き来のみ
サブバッテリーでコールドテーブルを稼働させ、
出店中は発電機や施設の外部電源で設備を稼働させています。
自宅に戻った後はコールドテーブルを駐車場のAC電源から直接つないで
次の営業まで稼働させています。
サブバッテリーはあくまでも出店場所への行き来だけの電力供給に限定すると、
バッテリーやインバーターのコストも安く抑えられます。
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サブバッテリーの搭載を決めた際に最初に考えることは、
サブバッテリーで動かしたい設備の「消費電力の合計値」です。
例えば、コールドテーブルのケースで考えてみると、
通常運転は消費電力250W、電源を入れた直後の始動時電力が1800Wとすると、
「インバーター」は1800W以上の機器を用意する必要があります。
「バッテリー」選びでは、どのくらいの時間、
設備を稼動させる必要があるかを考えて選びます。
容量が105Ahのバッテリーで消費電力がコールドテーブル250Wだと、
2割程余分に電力を消費するので312Wで計算すると、
約3時間(1050 / 312)のコールドテーブルの稼動が可能です。
105Ahのバッテリーでその他の電気設備の使用時間の目安として、
20Wの照明で45時間程、60Wの換気扇で15時間程、
800Wのポットで1時間程なので
消費電力の大きい調理機器をサブバッテリーだけで
営業時間中に稼動させるのではなく、
消費電力の小さな設備や移動中だけなど
限定的な使い方が望ましいでしょう。
キッチンカー移動中に稼動させたい設備の消費電力の合計値と
始動時に必要な消費電力を計算して「バッテリー」と「インバーター」を選びましょう。
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■走行充電器
走行中の電力をサブバッテリーへ供給するために必要な機器です。
・NEW-ERA SBC-001 最大出力電流30A
・NEW-ERA SBC-002A 最大出力電流60A
■サブバッテリー
サブバッテリーは走行充電器から供給された電力を貯めておくために必要です。
従来からの「ディープサイクルバッテリー」は価格が1万円ほどからと安価です。
最近では高性能な「リチウムイオンバッテリー」も普及し、
大きな容量が必要な方はこちらを選択するのもおすすめです。
・ディープサイクルバッテリー SMF27MS-730 (105Ah)
・リチウムイオンバッテリー Ampere Time
■インバーター
インバーターはサブバッテリーから家電設備で使用できる
100Vの電気を取り出すために必要な機器です。
冷蔵庫やエアコンなど冷やす設備は始動時には
通常時の消費電力の4〜8倍の電力が必要とされていますので、
インバーターの消費電力は余裕をもった機器を選ぶことが大切です。
またインバーターは正弦波タイプを選びましょう。
電圧は12Vと24Vのタイプがあり、車両がどちらの電圧か確認して選びましょう。
・正弦波インバータDC12V-AC100V SP3000-112
・LVYUAN(リョクエン)正弦波インバーター 2000W
・LVYUAN(リョクエン)UPS付 常時大容量インバータ 3000W
AC停電時にインバータを自動立ち上げする
「UPS機能」が付いているインバータもあります。
AC電源入力とインバータの発電出力を自動で切替える機能で、
出店場所でAC電源を供給してもらええる場所で、
万が一停電などが発生しても自動切換のため、
電力を安定して供給することが可能になります。
■オルタネーター
走行中にメインバッテリーへの充電で余った
電力をサブバッテリーへ電力を供給する装置です。
■配線(赤と黒)
バッテリーと走行充電器を繋ぐための配線です。
・走行充電器用 14SQKIV線ケーブル
■外部電源 高性能充電器
自宅などのAC電源からサブバッテリーへ充電する機器です。
・COTEK 高性能充電器 AC100V-DC12V CX1225
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「サブバッテリーを充電する環境」
キッチンカーの駐車場所で夜間に自宅や自分のお店で充電できる
AC電源の環境があることが大切です。
もし、月極パーキングなどを駐車場として契約をしていて、
AC電源からの充電ができない場合、自宅へ毎回サブバッテリーを持ち帰り、
充電することになるので、現実的ではありません。
「炎天下に車内へ設置するバッテリー」
従来のボンネット内に設置されているディーズサイクルバッテリーと
リチウムイオンバッテリーは操作温度が-20℃~60℃、
保管温度が-25℃~65℃と規格上は差はありません。
サブバッテリーの設置場所としては、
炎天下で直射日光が当たらない車内の床などに置いておけば、
許容の範囲だと考えられます。
「各機器へのケーブルの接続手順」
ケーブルはバッテリーへの接続を最後にしてください。
各機器へのケーブル接続は、電源OFFを確認、+-の極性を間違えないよう確認をしながら行って下さい。
バッテリーへの接続は、+赤ケーブルを先につなぎ、その後で-黒ケーブルを繋いでください。
反対に、バッテリーからケーブルを外す場合は、黒が先、赤が後になります。
キッチンカーのサブバッテリーの充電方法は「走行充電」と「外部電源からの充電」の2つです。サブバッテリーの搭載基準は、キッチンカーに設置する家電設備を走行中に稼働させる必要があるか否かです。サブバッテリーで稼働させる設備の消費電力の合計値を計算して、どのくらいの容量のサブバッテリーとインバーターを購入する必要があるのか、満充電にはどのくらいの時間がかかるのか、価格を抑えた走行充電だけで運用できるのかなど、サブバッテリーを設置する時点で実際の活用シーンを想定して取り付けることが大切です。電力関係は実際に動かしてみないと正常に動作するか判断できない部分でもあるので、キッチンカー制作会社へサブバッテリーで稼働させたい設備を相談して、取付けをすべて任せてしまうという方法もおすすめです。