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キッチントレーラーの選び方
価格・中古・車検・牽引免許

キッチントレーラーは軽トラックやトラックをベースにしたキッチンカーと異なり、牽引して移動できるため、自分の車で出店できる手軽さが魅力です。さらに、車両本体を持たない分、購入コストを抑えられるのも大きなポイントです。

「キッチントレーラーとはどんな仕組み?」
「価格はいくらぐらい?中古はある?」
「牽引免許や車検は必要?」
といった疑問に答えながら、購入前に知っておきたいポイントをお伝えします。

この記事では、キッチントレーラーの基本から、価格相場、免許、車検、デメリット、購入先まで、初めての方でも理解できるように丁寧に解説します。

こんな方におすすめです↓
・キッチンカー開業を考えていて、車両タイプを比較したい方
・トレーラータイプの価格・免許・車検について知りたい方
・中古やオーダーメイドのトレーラーを検討している方
・自分の車で手軽に移動販売を始めたい方

目次

01. キッチントレーラーの特徴と仕組み
02. キッチントレーラーの価格相場と中古市場
03. 牽引免許は必要?免許不要モデルの基準
04. 車検・登録に関する基礎知識
05. キッチントレーラーのデメリットと注意点
06. キッチントレーラーを購入できる販売店
07. 購入前にチェックしたいポイント

01. キッチントレーラーの特徴と仕組み

車両本体を持たず牽引して営業できる仕組み
キッチントレーラーとは、車両本体にエンジンがなく、牽引車(自動車)で引っ張って移動させるタイプのキッチンカーです。自家用車やSUVなどでけん引して移動し、現地で切り離して営業を行います。

営業時はトレーラー単体で設置できるため、牽引車を切り離して近くの駐車場に停めておけるのも大きな利点です。

軽トラタイプと同等か安価に導入できる理由
キッチンカーを制作する場合、通常は車両本体を購入し、その上で改造を行う製作費用が必要になります。

一方、トレーラーはベース車両の費用がかからないため、新車でも100〜250万円程度で導入できるケースが多く、コストを抑えられる傾向があります。

デザイン自由度が高く、用途に合わせたカスタムも可能
トレーラーは内部レイアウトの制約が少ないため、飲料販売・スイーツ・クラフトビール・キャンプ出店など、業態に合わせたデザイン設計が可能です。外装をおしゃれにカスタムも可能で、ブランド感を演出したい個人オーナーにも人気があります。

02. キッチントレーラーの価格相場と中古市場

新車・中古それぞれの価格帯目安
新車の場合は内装や設備を好みに合わせてカスタムできる一方、中古は納期が早く、予算を抑えたい人に向いています。
・新車:150万〜250万円前後
・中古トレーラー:80万〜150万円前後
・レンタル:相場は平日2〜5万円/日、休日6〜10万円/日が目安

キッチンカーの購入コストを比較すると、軽自動車タイプ約150万〜250万円、トラックタイプ約200万円〜400万円、維持費の面では、トレーラーは「車両登録が不要」なため年間コストが安いのが特徴です。イベント出店やテスト販売など短期利用ならレンタルも有効です。

中古トレーラー購入時に確認すべきポイント
中古市場では、キャンピングトレーラーをベースに改装されたタイプも多く、中古を購入する際は、次のポイントを確認しましょう。
・フレームや床下のサビや腐食の有無
・給排水設備・電気配線が動作するか
・保健所の営業許可が取れる構造になっているか

中古は前オーナーの仕様が残っていることも多いので、自分のメニューや機器が使えるか必ず確認しておきましょう。

販売店・制作会社の選び方
全国にトレーラーを取り扱う企業はあり、「キッチンカー専門業者」か「キャンピングトレーラー改造業者」に分かれます。前者は営業設備(シンク・換気・配線)を重視しており、飲食営業に特化している点でおすすめです。

個人でキッチントレーラーを安価に購入したい方は、海外で製作したトレーラーを国内で内装設備を仕上げて販売している会社もあります。

03. 牽引免許は必要?免許不要モデルの基準

普通免許でも運転できる
日本の道路交通法では、トレーラー(被牽引車)の車両総重量が750kg未満、長さ12m以下・幅2.5m以下・高さ3.8m以下であれば、普通免許で牽引可能です。この条件を超える場合は、牽引免許が必要になります。

そのため、軽量アルミフレームやコンパクト設計の「牽引免許不要モデル」も多数販売されています。

車両総重量と積載量の関係
トレーラーの総重量は、「車両の重さ+設備+水+食材などの積載重量」の合計です。水タンクや発電機を積むと重量が増えるため、設計時に「満水時の総重量」を必ず確認しておきましょう。

免許不要モデルの具体例
軽量タイプのトレーラーは、全長2.5〜3.0m、給排水タンク40L〜80L、1〜2名で営業可能といったコンパクトモデルが主流。小型ながら、クレープ・コーヒー・ドリンク販売などの営業に最適です。

04. 車検・登録に関する基礎知識

車検は安価
トレーラーは「被牽引車」扱いのため、車検は2年に1回程度。軽規格のトレーラーの場合は、検査簡易・費用も安い(約1〜3万円)です。

登録・ナンバー取得の流れ
購入後は、書類(譲渡証・車検証)を準備します。
管轄の軽自動車検査協会または運輸支局で申請。
ナンバー交付という流れで登録します。
制作会社にお願いすれば代行してくれる会社も多いです。

構造変更や改造時の注意点
設備を大きく変えた場合や、重量が増えた場合は構造変更申請が必要になることがあります。
特に発電機や大型タンクを追加する場合は、重量バランスを崩さないよう注意が必要です。

05. キッチントレーラーのデメリットと注意点

駐車・保管スペースが必要
車庫証明は不要ですが牽引式のため、営業後は保管場所の確保が必要です。
軽トラよりも全長が長くなるタイプもあるので、月極駐車場では契約前にサイズ確認を行いましょう。

出店場所によっては牽引車の停車位置に制限あり
一部の商業施設やイベント会場では、牽引車の駐車場所が別途指定されることがあります。トレーラー単体で営業可能か、事前に出店規約を確認しましょう。

風・雨など天候の影響を受けやすい
トレーラーは軽量構造のため、強風や悪天候時の営業には注意が必要です。安定性を高めるため、ジャッキやスタンドを併用する設計がおすすめです。

06. キッチントレーラーを購入できる販売店

CKKS(大阪)

147.8万円〜
キッチントレーラーの製造、販売を行う専門会社。
種類も多く、在庫販売からオリジナルまで相談できます。

鶴金車中(東京)

137.8万円〜
デザイン自由度が高いオリジナルボディのキッチントレーラー。

Car Shop missio(北海道)

183万円〜
世界展開する信頼性あるメーカー。
製造は中国本社にて行い世界11ヵ国支社を展開。

XTREAM(埼玉)

98万円〜
低車高20cmでお客様との目線が近い設計。
ケータリング、屋台に大活躍します。

ハワイアンスタイル(岡山)

113万円〜
少ない資金で独立開業できるトレーラー式の移動販売車。
牽引免許も不要です。

ガレージオノ(茨城)

198万円〜
自社開発したオリジナルのトレーラー。
標準・ロング・ワイドの3タイプ展開。

※各社の価格は変動していることもあるため公式サイトをご確認ください

07. 購入前にチェックしたいポイント


・標準装備とオプション費用の内訳
・海外製か国内製か(納期・部品供給の違い)
・保健所の営業許可基準に対応しているか
・駐車、保管スペースの確保

とくに海外製トレーラーは納期が長くなるケースもあるため、開業時期が決まっている場合は早めの相談が重要です。

購入から納車までの流れ
・希望サイズ、仕様を打ち合わせ
・見積もり、設計
・制作(1〜3か月)
・登録、ナンバー取得
・納車、営業許可申請へ

完成車の在庫トレーラーをそのまま購入する場合は、登録以降の手順で短期間で納車が可能です。

メリットとデメリットのおさらい

メリット
・維持費が圧倒的に安い(税金・保険・車検コストが軽い)
・車両入替が柔軟(牽引車を変えてもトレーラーは使い続けられる)
・出店後は切り離して営業できるため、車での移動も自由
・デザイン自由度が高い(ボックス型・ラウンド型・小型など多様)

デメリット
・走行時の取り回しが難しい(バックや駐車に慣れが必要)
・保健所申請、消防申請の際に追加書類が必要な場合あり
・雨天や風対策が必要(牽引時の安定性にも注意)

キッチントレーラーは、軽トラやトラック型よりも維持費が安く、自由度の高い営業が可能なスタイルです。

自家用車を活かして低コストで始めたい方の選択肢の一つ。ただし、価格・納期・オプションの内容によっては軽トラタイプと同程度になることもあるため、複数社の比較が大切です。

理想の営業スタイルや出店形態に合わせて、あなたに合ったトレーラータイプを選びましょう。