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移動販売で焼き芋を販売するときの車両設備と収支

キッチンカーで寒い時期に人気の高い
焼き芋をはじめるときに考えておきたいことをご紹介します。

焼き芋は昔から軽トラックでゆっくりと移動しながらスピーカーから
「い〜しや〜きいも〜」と音を鳴らせながら
寒い冬の季節になると売りに来ていました。

小さな車で移動販売には相性の良い焼き芋は
キッチンカーでも取り扱いたいと考える人が多い品目の一つです。


焼き芋では人気な軽自動車タイプと必要な設備

大きなスペースを必要とせず、販売方法もシンプルなので、
車両は小さくてコストが安い軽自動車を選択される方が多いです。

最初は車両購入費が最も安い軽バンから始める方もいますが、
販売が軌道にのり営業日数が増えてくると、
立ち作業ができない不便さから軽トラキッチンカーへ乗り換える方もいます。

焼き芋をはじめるにあたり必要な設備は、
焼き芋を焼く焼き釜、焼き釜を設置する焼き台、
プロパンガスボンベと固定台、消化器が必要になります。
焼き釜の周辺には汚れ対応のため
ステンレス加工を施しておくこともおすすめです。

その他の設備は保健所許可に必要な設備として、
2層シンク(地域により3層シンク)、給排水タンク、再汚染防止レバー、
運転席と調理販売スペース、換気設備、冷蔵庫、手洗い石鹸やアルコール、
蓋付ゴミ箱、蓋付収納ケース、床や壁が清掃しやすいつくりを設置しておきます。
(営業許可に必要な手続きの詳細はこちら→


焼芋の移動販売車と設備の価格

車両の相場は、保健所許可に必要な設備を備えたキッチンカーで
軽バンでは100万円前後、軽トラックで150万円前後から購入できます。
そこに焼き芋に必要な設備の費用が加算されるイメージです。

焼き芋機は業務用で販売されている既製品、
あるいはオリジナルで依頼して作ってもらって用意している人もいます。
既製品だと10万円ほどからネットで購入できます。

※いもランド AY-1000はこちら→
※焼芋壺はこちら→

プロパンガスボンベはネットで15000円前後から購入でき、
キッチンカーで選べるサイズは10kgまでを2個まで載せることができます。

プロパンガスの充填にはガス会社と新規契約が必要なのですが、
なかなか新規では契約してもらえないなど苦戦してる方もいるので、
前もって近くのガス会社などに相談しておくとよいでしょう。

プロパンガスの満充填には10kgのサイズで4500円前後が相場ですが、
ガス会社で価格設定は異なるので確認しておきましょう。

プロパンガスをキッチンカーで使用するには消化器の設置もしておく必要があります。
耐久性も10年あり、ネットで3000円程から購入できますので備えておきましょう。
(プロパンガスと消化器の詳細はこちら→


焼き芋の収支シミュレーション

1日あたりのキッチンカーで焼き芋を販売した場合の
収支シミュレーションをしてみます。

1日の販売本数の目標を100本とします。
焼き芋機はこちらの製品で1回あたり20本、焼き時間40分とすると、
5回焼くことになるので焼いている時間で200分、3時間20分になります。

焼きながら営業すると考えて
1日の営業時間を10時〜16時の6時間で売り切ることを目指します。

1本あたりの販売価格を小300円と大400円の2つの設定にし、
1本あたりの平均価格は350円とします。
1日の売上は100本×350円で35,000円。

焼き芋を100本まとめて仕入れて1本50円とすると5,000円。
出店場所代は場所によって異なりますが、
今回は売上の20%として35,000円の7,000円。
ガスボンベは3時間20分の使用なので2kg程の使用で1000円程。
ガソリン代は近隣での出店として往復1000円。
その他、自身の食事代などのもろもろで3000円程。

売上35,000円、支出17,000円とすると1日の利益18,000円になります。

1ヶ月、20日営業をして毎日完売した場合で360,000円の収入、
実質60%程の販売率とすると200,000円程の収入となります。

100本完売が目指せる週末だけ出店したとすると、
月8回の出店で毎回完売できると144,000円の収入になり、
本業を平日、焼き芋の販売を週末の副業という選択も考えられます。


オーナーとして事業展開

自分がオーナーになりアルバイトを雇って、焼き芋販売事業をすることも可能です。

焼き芋の販売としてアルバイトを時給1,200円で雇用して、
1日6時間働いてもらい7,200円と交通費等を含め、1日の支給額を8000円とすると、
オーナーの自分には10,000円の収入になります。

もちろん、100本売れなければその分収入が減るというリスクはとることになりますが、
しっかりと売れる商品作りと場所を確保できていれば、最初は自分で販売し、
追々アルバイトに任せて自分の時間を確保する方向へ切り替えて
事業を継続することもできます。


焼き芋は季節性のある品目

焼き芋はどうしても季節に影響を受けやすい品目なので、
夏場をどう収支上、考えておくのかが大切なポイントになります。

夏場はかき氷など違う品目を扱う、
夏場はまったく営業をせず他のことに時間を使う、
夏場も焼き芋を販売するけど、販売目標を半分にするといったことを考え、
その期間の収支と生活のバランスを計画しておきましょう。

焼き芋を夏場にも扱う場合の策の一つとして、
冷やし焼き芋を販売するという選択もあります。

営業前に冷やし焼き芋を作っておき、キッチンカーの冷蔵庫へ保存し、
営業中は冷蔵庫から取り出し販売するだけというスタイルで営業します。

販売価格も少し付加価値をつけて、サイズ問わず400円前後で価格設定して、
その地域やお客様の反応を見ながら適正な価格に合わせていけばよいでしょう。


あとがき

キッチンカーで人気の高い焼き芋は軽自動車で車両の初期費用150万円前後から実施でき、必要な設備もシンプルで作り方のハードルも高くないので、季節制の対応だけしっかりと考えておければ、新たな収入として検討しやすい品目の一つです。