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キッチンカーのタンクは何L必要?
営業内容で選ぶ最適サイズ

キッチンカーで使用する給排水用タンクは、容量選びがとても重要です。

実際に私自身、保健所の申請で「どの容量にすべきか」でかなり迷いました。

40L・80L・200Lと種類がありますが、
タンクの大きさ次第で扱えるメニューも変わってくるからです。

この記事では、各タンク容量の違いや、
営業内容に応じた最適なサイズの選び方をわかりやすく解説します。

こんな方におすすめです↓
・これからキッチンカーを始めたい人
・保健所の基準やタンク容量の違いを知りたい人
・自分のメニューに必要なタンクサイズを判断したい人

目次

01. キッチンカーにタンクはなぜ必要
02. 保健所の基準と注意点
03. タンクの種類と容量の基準
04. タンク設置の実例と工夫
05. よく選ばれるのは80Lクラス
06. タンクの購入場所と価格感
07. 実際に使って感じた注意点
08. 自分に合ったタンクを選ぶポイント

01. キッチンカーにタンクはなぜ必要

給水タンクと排水タンクのセットが基本
キッチンカーで飲食を提供する場合、清潔な水を供給する「給水タンク」、使用済みの水をためる「排水タンク」の2つがセットで必要です。

調理器具を洗ったり、手洗いをしたりするために欠かせない設備であり、保健所の営業許可を得るうえでの「必須条件」です。

タンクがないと保健所許可がでない
衛生的に安全な営業を行うために、一定量の水を常に確保できることが保健所では重要とされています。

提供メニューに応じて、必要なタンク容量が不足していると、許可がおりないため、保健所への申請前に必ず営業内容に合わせた容量を確認し、選ぶようにしましょう。

提供品目に併せた水量確保
あなたの提供するメニューが「ドリンク中心」や「加熱調理あり」などによって、水の使用量は大きく異なります。

特に調理を伴うメニューや使い捨て容器以外の食器を使用する営業形態ではキッチンカー内で洗う必要がでてくるため、一定以上の水量が必要となり、それに併せてタンク容量を選ぶことになります。

02. 保健所の基準と注意点

全国で統一された3段階容量
現在、全国の保健所ではキッチンカー営業に必要なタンク容量を40L・80L・200Lの3段階で定めています。

どの自治体でもこの基準に沿って審査されるため、他県で営業する場合も安心して対応できます。

タンク容量とシンク数の関係
40Lタンクでは1層シンク、80L以上では2層以上のシンクが必要とされるケースが多く、衛生面を確保するためにも容量に見合った設備を準備しましょう。

愛知県では手洗い1層と洗浄用2層の3層シンクが要件になっている地域もあるので、シンクの数も事前に保健所に確認しておきましょう。

営業許可をスムーズに通すためのポイント
保健所での許可申請当日は、実際にタンクから水が吸い上げられ蛇口から出ること、排水タンクに水が出ることの実演を求められます。

そのため、当日は実際に営業日と同様に、タンクに水を給水していき、担当者がチェックしたときにスムーズに水が出るところを見ていただけるように準備しておきましょう。手際よく行うことが担当者のチェックも通りやすいポイントです。

また、担当者によってはタンクのサイズ(縦・横・高さ)を計測して、給水・排水タンクの容量を満たしているかチェックさせることもあります。必ず容量を満たすサイズのタンクを設置しておくこと、これらを満たしていない場合、再審査になってしまうので注意が必要です。

03. キッチンカーのタンクの種類と容量の基準

どのサイズのタンクを選ぶかは、扱うメニューの数や調理工程の多さによって決まります。

40Lタンク「単品メニューやシンプルな工程に最適」

品目例:コーヒー、クレープなど
特徴:1品目・1工程のシンプルな営業形態
メリット:タンクは軽量で取り扱いやすく、購入コストも安い

洗い物が少ないメニューや、仕込みを事前に済ませて提供するタイプの営業に向いています。

80Lタンク「複数メニューや加熱・洗浄を伴う営業に最適」

品目例:カレー、たこ焼き、ドリンク+軽食など
特徴:2品目、または2工程までの調理を行う営業形態
メリット:バランスが良く、最も多く選ばれているサイズ

20Lタンクを4つ用意して80Lにする方法もありますが、東京都は1つのタンクで規定容量を満たすことが条件になっているので、申請する保健所に事前に確認しておくとよいでしょう。
複数タンクでOKの場合は、一つあたりの重さが軽くなるので扱いやすく、スペースの配置も融通が利きやすいです。

200Lタンク「水を多く使うメニューや複雑な工程に必須」

品目例:うどん、ラーメンなど
特徴:複数のメニュー・調理工程を行う
メリット:営業中に水が不足する心配が少ない

水を大量に使う麺類などのメニューの場合や仕込み場所としてキッチンカーを使用する場合は、200Lタンクが必須になります。
タンクが大きいぶん、設置スペースや重量も増すため、車両サイズとのバランスを考慮する必要があります。

04. タンク設置と工夫

軽トラ・軽バンでの設置
軽自動車タイプのキッチンカーでは、80L以下を設置するのが一般的です。

軽バンタイプだとサイズや高さがないため40Lタンクでの申請が多く、軽トラックタイプでは80Lタンクを運転席の上や足元に工夫して配置しています。

トラックでの設置
トラックタイプのキッチンカーでは、80Lや200Lを設置される方が多いです。

大人3名ほど立てる広さがあるので200Lタンクを配置しても問題ありません。

折たたみ式タンクや連結タンク
折りたたみ式タンクやポリタンクも市販で販売されています。
軽量で持ち運びがしやすく、スペースの限られたキッチンカーにも最適です。
折りたたみ式タンクは保健所によって判断が異なるため確認しておきましょう。

連結タンクは「40L×2連結=80L」など複数のタンクをホースでつなぐ方法もあります。連結タンクだと増設もでき、営業内容に応じて柔軟に対応できます。

05. よく選ばれるのは80Lクラス

実際に申請している人の多くは、80Lタンクを選んでいます。
私のケースでは、20Lタンクを4つ用意しました。
これで合計80Lになるため、許可条件を満たせます。

市販品で安価な80Lタンクの販売は少ないので、価格も1万円前後で販売されている海外製の100Lタンクを選ぶ方も多いです。

複数タンクで80Lを満たすメリットは、一つ一つが軽量なため持ち運びがしやすい、価格が安いという点がありますが、タンクの数が増えると給排水作業や清掃が手間になるデメリットもあります。価格と使いやすさのバランスを見て選ぶのがポイントです。

06. タンクの購入場所と価格感

タンクはホームセンターでも購入できますが、容量が大きくなるほどネット通販の方が種類も豊富で価格も安めです。目安としては以下の通りです。

容量:10L〜20Lタンク
目安価格:約1,000〜2,000円
購入場所例:ホームセンター・ネット通販

容量:80L〜100Lタンク
目安価格:約8,000〜12,000円
購入場所例:ネット通販

容量:200Lタンク
目安価格:約15,000円〜
購入場所例:専門業者・ネット通販

100Lを超えるタンクは、ホームセンターだと在庫が限られているため、通販サイトや業務用機材ショップで探すのが確実です。

また、海外製のタンクは安価で購入できますが記載されているタンク容量には注意が必要です。200Lタンクと記載されているけど、実際の縦・横・高さを測ってみると180Lしか容量がなかったということが実際にありました。販売ページにサイズ表記があれば購入前に体積を計算しておくとよいでしょう。

07. 実際に使って感じた注意点

私自身の経験から言うと、
「タンクの数が多いと意外と積み替えが大変」という点には注意が必要です。
複数のタンクで容量を満たす場合でも20Lタンク以上がよいでしょう。

狭いキッチンカー内では、タンクの出し入れスペースも限られており、
設置場所を工夫しないと作業効率が落ちます。

また、給水・排水ホースの取り回しや、
排水タンクが満タンになったときの重さも想定しておきましょう。
水は1L=約1kgです。80Lなら約80kgの重さになります。

キッチンカー制作を依頼する会社では保健所に通るキッチンカーを作ってくれても、実際に営業するときのタンクの給水や排水の使いやすさまで配慮されていないことも多いので、タンクが使いやすいような設計についても相談しておくとよいでしょう。

08. 自分に合ったタンクを選ぶポイント

1.提供メニューを先に決める
水の使用量はメニューで大きく変わります。

2.営業時間と回転数を考える
長時間営業や複数回転を想定する場合は余裕を持たせる。

3.車両スペースを測ってから購入する
思ったよりタンクが場所を取ることもあります。

4.給水・排水の取り回しをシミュレーションする
現場でスムーズに使えるかを確認しておきましょう。

キッチンカーのタンク選びは、保健所の許可だけでなく、日々の営業効率にも直結します。

シンプル営業なら → 40L
標準的な営業なら → 80L
水を多く使う営業なら → 200L

まずは「自分のメニューでどれくらい水を使うか」を把握し、扱いやすく、効率的に営業できるタンク容量を選びましょう。

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